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OSAKAN HOT HERNIA WEEK 2023

学術プログラム

上級演題

特別企画「アジア、世界におけるJHS:国際化に向けて我々が今なすべきこと。」(指定)

マネージャー: 三澤 健之(帝京大学)

日本ヘルニア学会(JHS)はヘルニア専門学会としては世界でも有数の会員数を誇り、また会員一人ひとりが高い診療レベルを維持している。しかし、国際社会におけるJHSの立ち位置は、日本のほか、韓国、インド、台湾、タイ、インドネシア、UAE、シンガポール、中国、ミャンマー、フィリピン、香港、バングラディシュ、ネパール、マレーシア、ベトナムの各国ヘルニア学会を束ねるAsia-Pacific Hernia Societyの一メンバーに過ぎず、その発言力は決して強くない。JHSが提唱した独自の鼠径部ヘルニア分類(2006年版)が認知されぬまま、全く異なった国際分類に統一される形で改変(2021年版)を余儀なくされたこともその証左である。言語の壁や地理的デメリットがあろうとも、世界から取り残されないためには、今後、学会が国際交流に一層注力し、また学会そのものが戦略的に国際社会での発言力を強化することが肝要である。そのための具体的な方策を国際感覚豊かな演者からご提案頂きたい。

シンポジウム「ラパヘルレベルアップのコツ:ソロサージェリーの克服」

マネージャー: 植野  望(済生会吹田病院)

腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(通称ラパヘル)は、今や標準手術の大きな一角に位置し、多くの施設で導入されている。ここに至る経過の中で、一時期における再発率上昇や昨今のJSES技術認定制度における合格率の低迷は大きな問題となった。ラパヘルの最大の特徴はソロサージェリーであり、この問題点をクリアすれば、技術認定取得を含むレベルアップを実現できると考えられる。本シンポジウムでは、腹腔鏡下手術各領域におけるソロサージェリーに精通した演者を迎え、ソロサージェリーの克服方法を探求したい。

シンポジウム「エキスパートから学ぶ鼠径ヘルニア手術(前方アプローチ)」(指定)

マネージャー: 井出 義人(JCHO大阪病院)

鼠径ヘルニア修復術は外科手術の基本であり、若手外科医が執刀する機会の多い手術である。近年、内視鏡外科の普及により、腹腔鏡下アプローチで執刀されることが多くなっているが、鼠径部切開法の存在意義は依然として大きい。若手外科医が技術を習得する際、手術動画記録へのアクセスのしやすさから、腹腔鏡手術手技の理解が容易になる一方で、鼠径部切開法のポイントとなる外科解剖の把握が難しく、優れた技術に触れる機会が非常に重要である。そこで、本シンポジウムでは、各術式(Lichtenstein法、Kugel法、Mesh-Plug法、TIPP法、Onstep法)のエキスパートに登壇いただき、各術式の手術手技、そのポイント、ピットフォールなどをビデオで供覧いただき、匠の技を学ぶ場としたい

シンポジウム「鼠径部ヘルニアの診断学」(指定)

マネージャー: 新田 敏勝(春秋会城山病院)

鼠径部ヘルニアに対する手術は、当初の組織縫合法から、現在はメッシュを用いた手術が一般的となった。昨今の腹腔鏡下手術、いわゆるラパヘルの飛躍的進歩に伴う爆発的な高まりは、現場の外科医であるならば理解しやすことである。しかしながら、鼠径部ヘルニアの診療に於いて、手術療法もさることながら診断が重要であることは、周知の事実である。今では、施行されることがなくなったヘルニオグラフィーを知っている外科医はどれほどでいるのであろうか? 鼠径部ヘルニア手術はその診断にもとになされるものであるが、ラパヘルにおいては術中に鼠径床を直接観察するので、診断は容易であると思っている若手外科医も少なくない。CT検査をすれば診断はできるのであろうか? 全ての診療所、病院がCT検査を施行できるわけでもなく、超音波による診断能はどうであろうか? 問診によって鼠蹊部の膨隆を聞けば、それでいいのであろうか? 触診などの診察によってどれほど正確に診断可能であろうか?
今回のシンポジウムでは、鼠径部ヘルニアの診断について、各領域のエキスパートから古くて新しい診断法を学び、失われてはならない鼠径部ヘルニア診断学を、温故知新によって洗練かつ確立されたものとしてまとめあげたい。

シンポジウム「病院、クリニックにおける鼠径部へルニア短期滞在手術
―患者のメリットは、施設のメリットはー」

マネージャー: 坂本 一喜(なんば坂本外科クリニック)

鼠径部へルニアの短期滞在手術は一般的になってきているがその形態はさまざまである。施設としては病院、(有床)クリニックがあり最近はクリニックの開業が相次いできている。一方で手術としては鼠径部切開法が最もシンプルだが、画像機器が必要となる腹腔鏡手術の割合が増加し、今後さらに手間暇、コストのかかるロボットヘルニア手術も保険適応になってくると予測される。鼠経ヘルニア手術はクリニック、日帰り手術にさらにシフトしていくのかもしれない。しかし日本の保険制度では短期入院の選択も可能で、体制の整った病院での手術が必要な患者も当然存在し、病院の消化器外科としては必要な症例なはずである。
それぞれの形態の施設から運営、成績、方針、患者にとってのメリット、施設にとってのメリットは何かを提示していただき、特長を明らかにし、今後の方向性を見出していきたい。

パネルディスカッション「鼠径部ヘルニア術後慢性疼痛(CPIP)
~その発症予防を意識した手術手技とCPIPの治療経験~」

マネージャー: 成田 匡大(京都医療センター)

鼠径部ヘルニア術後慢性疼痛(CPIP)は、患者のQOLを著しく損なう鼠径部ヘルニア術後慢性期合併症である。欧米での発症頻度は10%前後と比較的高く、社会現象化している一方で、本邦における報告は少なく、外科医の認知度もまだまだ低い。
本セッションでは、CPIP全般(予防と治療)について討論する。それぞれの施設におけるCPIP発症予防を意識した手術手技や周術期管理についての発表、また、実際にCPIP症例に対して行った治療に関しても発表いただき、CPIPの病態を考慮した上でどのような予防・治療を行うべきかについて議論いただきたい。

パネルディスカッション「鼠径ヘルニア新JHS分類を取り巻く問題」

マネージャー: 大西  直(西宮市立中央病院)

2021年にJHSの鼠径部ヘルニア分類が改変され、NCD登録に際しても新JHS分類が適用されるようになった。これに伴う新旧データベースの整合・構築が問題となるが、各施設に一任されている状況である。また、腹腔鏡手術におけるヘルニア門大きさの測定法、分類の難しい病態や類似疾患の記載など、施設によって解釈が異なる事項・状況が存在し得ると思われる。このセッションでは新JHS分類を取り巻くこれらの諸問題を掘り下げて議論し、新JHS分類に基づく施設間格差の少ないデータベース構築に向けた指標を示すことを目標としたい。さらに、EHS分類と基本骨格を同一にした新JHS分類に期待することを募りたい。

パネルディスカッション「ロボット支援下鼠径ヘルニア手術の現在地と今後の展望」

マネージャー: 谷田  司(市立東大阪医療センター)

海外でのロボット支援下鼠径ヘルニア手術の症例数は急増している。本邦においては保険適応がなく、導入施設も少ないのが現状である。ロボット支援下手術は多関節性で自由度が高く、手振れ防止、モーションスケーリング、自在に操作できる3Dカメラなどの機能を有している。これらの機能が腹腔鏡の手技的な難点を補完し、狭い場所でもより精緻な手術操作が可能とする。ロボットのアドバンテージを活用することで、鼠径ヘルニア手術においても、腹腔鏡手術の手術精度をさらに向上させ、合併症軽減、手術時間短縮につながる可能性を秘めていると考える。本邦において、ロボット鼠径ヘルニア手術が普及するためには、まず安全に導入することが求められるが、ロボットの操作、手術手技において合併症を減らすために留意する点は何か?ロボットをするからといって手技が上達するわけではなく、今まで腹腔鏡で培ってきた解剖の理解や手術手技を見つめなおし、より発展させる必要があるのではないか。鼠径ヘルニア手術には前方、腹腔鏡と確立された術式がある中で、将来、ロボット支援下手術が果たすべき役割は何かについて議論して頂く。また、ロボットを導入するうえで適切な腹膜切開はどれか?本邦においてTAPPは環状切開が主流であるが、海外でのロボット手術は高位切開が大半を占める。本邦においてもロボット導入施設は高位切開を採用していることが多いが、今までのTAPPの知識を踏襲するうえでは環状切開も選択肢となりうる。今後、本邦においてロボットを普及させるうえで適した腹膜切開法は何かについて議論して頂く。

パネルディスカッション「腹壁ヘルニアに対する手術における算用、才覚、始末を議論する」

マネージャー: 井谷 史嗣(広島市民病院)

近年腹壁ヘルニアに対する術式はopen、endoscopicを問わず、アプローチ法、メッシュ留置位置など非常に多彩となっていますが、多くの術式を行うには、施設、術者ごとに症例数が限られている場合も多いため、どういった症例にどの術式が適しているか十分な検証、議論がなされていないのが現状であります。本セッションでは、いろいろな術式に関して患者背景、費用対効果、有効性、安全性などを考慮し、どの部位に対して、どの術式が望ましいかということに関して、それぞれの施設の工夫、成績を提示していただき、さらに、手術適応、手術時期に関しても十分な議論を行いたいと考えています。手術症例の豊富な施設のみならず、本邦の大半を占める症例数の少ない施設での術式選択、工夫などに関しても提示していただければと考えています。

パネルディスカッション「前立腺全摘と鼠経ヘルニア修復
-先でも後でもお互いに考えるべきこと―」

マネージャー: 中川 基人(平塚市民病院)

前立腺全摘除術と鼠径部ヘルニア修復術は患者層のオーバーラップに加えて手術操作部位のオーバーラップを無視できない。一生の間に両手術を受ける患者が存在し、後からとなる手術では先の手術の影響が考慮されるべきである。また、前立腺全摘除術既往患者の10 %前後に鼠径ヘルニアが発生し、泌尿器科医はこれを合併症と考えて予防策を模索し続けている。本セッションでは豊富な診療経験を持つ演者がデータに基づき以下のポイントに関する意見を述べ、泌尿器科医・外科医間の垣根を取り除いてどちらが先でも理解を共有しておくべき事項を整理することを目的とする。★前立腺全摘が先の場合①鼠径ヘルニア発生予防の手技(予防のメカニズム)・効果、②予防手技にも関わらず発生した鼠径ヘルニアの修復術・予防策の是非③鼠径ヘルニア修復の術式選択と成績★鼠径ヘルニア修復が先の場合①前立腺全摘術が受ける影響②この影響の鼠径ヘルニア修復の術式別比較

パネルディスカッション「嵌頓ヘルニアに対する治療戦略とその成績」

マネージャー: 田中  穣(済生会松阪総合病院)

嵌頓ヘルニアに対する治療戦略において、非観血的整復か緊急手術かを迷う場合が多く、また整復の判定基準が未確立であるため、不必要な緊急手術が行われたり、逆に整復を行ったために穿孔をきたす場合がある。
緊急手術においては、鼠径部切開法あるいは腹腔鏡手術かアプローチ法の選択が問題となる。また腸切除の判定基準、腸切除後に一期的修復を行うか二期的修復にするか、一期的修復を行う場合にメッシュを使用するかなど未解決の問題が多い。
嵌頓ヘルニアに関する様々な問題について各施設の治療戦略と成績を報告いただき議論したい。

パネルディスカッション「前方切開法の適応と未来」

マネージャー: 川村 英伸(岩手県立宮古病院)

鼠径部ヘルニアの手術において、日本内視鏡外科学会のアンケート調査(第15 回報告)によると、内視鏡下手術(いわゆるラパヘル)が全症例の54%まで増加している(2019年)。また、国内には鼠径ヘルニア手術を行う診療所は25施設あるが、このうち主な術式としてラパヘルを採用している施設は8施設(22%)あり、診療所でもラパヘルの普及が進んでいる。ラパヘルの増加は、視野の客観性、2012年の保健適応、教育のしやすさ、ロボット手術の普及などが理由として挙げられる。前方切開法は、鼠径ヘルニア手術の基本術式であり、全てのヘルニア外科医が身につけるべき手術であることは言うまでもない。しかし、今後この手術を学ぶ機会がないままラパヘルやロボットから始める若手外科医が増えていくことが懸念される。今後、鼠径部切開法はどのような症例で選択されていくのか、ラパヘルとのすみ分けと今後の展望について議論していただきたい。

ワークショップ「全身合併症を伴った鼠径部ヘルニア患者の周術期best practice」

マネージャー: 横山 隆秀(信州上田医療センター)

鼠径部ヘルニアは良性疾患であるが故、より安全な周術期管理が求められる。しかし、高齢化社会が進む中、全身合併症を伴った患者が多くなっており、その対応に一定に見解はない。
自施設では、術式はTAPP、麻酔法は術式の拘らず全身麻酔を第一選択としているが、鼠径部ヘルニア患者の65%に何らかの術前全身合併症を認めた。術前検査結果により、全身合併症を有する患者の術式はTAPP54%、鼠径部切開法48%、麻酔法は全身麻酔87%、脊髄くも膜下麻酔11%、局所麻酔2%となった。主な全身合併症の内容は心疾患(高血圧症除く)18%、糖尿病10%、脳血管疾患9%、呼吸器疾患3%、腎疾患2%、肝疾患2%などであった。全ヘルニア患者の19%が抗血小板・抗凝固剤内服中であり、休薬を74%、術前ヘパリン置換を8%、休薬なしで18%の手術を行なった。糖尿病患者の19%に術前血糖コントロール入院を要した。
この企画では、鼠径部ヘルニア修復術に必須と思われる術前検査項目と検査結果の評価、そこから計画される周術期管理計画や麻酔法と術式の選択などについて論じていただきたい。

ワークショップ「傍ストーマヘルニアを如何に予防/管理/治療するか?」

マネージャー: 中田  健(市立東大阪医療センター)

傍ストーマヘルニアは、最も頻度の高いストーマ晩期合併症であるが、確立した予防法・管理法・治療法が示されていない。そこで、1)ストーマ造設〜傍ストーマヘルニアの予防、2)傍ストーマヘルニアを持つオストメイトの実際、3)傍ストーマヘルニア修復術、について議論を深めたい。今セッションでは側ストーマヘルニアの理解を深めるために各種ストーマ造設とヘルニアの予防法を確認し、またWOCナースによるオストメイトからみた側ストーマヘルニアの実際を提示していただく。その上で側ストーマ修復術における創意工夫やノウハウを、余すところなく提示する場としたい。最近の腹壁ヘルニア修復術の新たな展開や、メッシュ素材の進歩、腹腔鏡手術の発展からロボット手術の導入など、多くの話題提供を期待する。

ワークショップ「「ラパヘルにおける、術中トラブルを起こさない工夫」

マネージャー: 吉岡 慎一(八尾市立病院)

鼠径ヘルニア手術において、腹腔鏡を用いた手術は多く行われるようになってきた。さらに困難症例に対しても腹腔鏡手術の有用性が広く報告されるようになってきた。しかしながら、症例に応じてはトラブルにつながる可能性のある手順や手技も見受けられることがある。うまくトラブルシューティングを行うことも大事であるが、そもそも起こさないような工夫や注意が必要である。
本セッションでは、「術中トラブルを起こさない」手術手技の工夫、術式選択、さらには前方切開法もしくはハイブリッドへの至適なコンバート症例について議論したい。

ワークショップ「ラパヘルにおける、メッシュ選択のこだわり」

マネージャー: 吉岡 慎一(八尾市立病院)

鼠径ヘルニア手術において、鼠径部切開法ではメッシュの数だけ術式があると言われるほど、道具によるコツと特性がある。同じく「ラパヘル」においても道具、特にメッシュにも特性がある。またTAPP、TEPの間でも、同じ道具を同じように使える訳ではなく、考えるべき問題の一つである。
本セッションでは、現在我々が行っているラパヘルにおいて、メッシュに選択ついて、メッシュのメリットや使用のコツ、メッシュのWeightなどを含め、適正使用やこだわりについて議論したい。

ワークショップ「鼡径、腹壁ヘルニアに対する術後フォローアップ」

マネージャー: 平川 俊基(府中病院)

良性疾患であるヘルニア手術では長期間のフォローアップが行われていない施設が多いのが現状である。一方、長期間の診察や術後アンケート調査を施行してフォローアップを行っている施設も少ないが存在する。どの時期にどのような合併症を認めたかを報告していただき、どのようなタイミングで診察を行うのが適切か考えたい。このワークショップでは鼡径ヘルニア、腹壁ヘルニアに対するフォローアップに重点を置き、各施設でのフォローアップの現状と、そこから得られた結果を発表していただき、現実的に可能なフォローアップについて討議したい。

ワークショップ「小児鼠径ヘルニア、対側発生の予防と対策」

マネージャー: 長江 逸郎(東京医科大学)

LPECの普及により、片側ヘルニアであっても健側の観察が可能である。腹膜鞘状突起の開存を認めた症例に対し、追加処置を行っている施設では有意に対側発症率が減少すると報告されている。しかしながら、どのような形態に対して追加処置を行ったらよいかの明確な基準はなく術者判断のみとなっているのが現状である。今後学会では、対側の観察による形態を解析し、それに伴う追加処置の判断基準を検討していきたいと考える。また、鼠径部切開法での対側発生に対する現状と今後のすみわけについても併せて検討できればと考える。

ワークショップ「「この構造物に注目しています」解剖を意識したこだわりの手術手技」

マネージャー: 川原田 陽(KKR斗南病院)

手術を行うにあたって解剖の認識は最も重要であることはいうまでもありません。しかしながら特に鼠径部のpreperitneal spaceの解剖は複雑であり、理解に混乱が生じている場合が多々あります。本ワークショップでは、理屈や正しい名称はともかくとして、手術するにあたって重要なLandmarkとなる解剖学的構造物に着目した,こだわりの手術手技についてご発表いただきます。本セッションで、質の高い手術手技を学ぶとともに、鼠径部preperitoneal spaceの解剖について、視覚による理解を深めていきたいと思います。

ワークショップ「ヘルニア症例登録が目指す場所」

マネージャー: 嶋田  元(聖路加国際病院)

個人・自施設内のヘルニアデータベースのみならず、関連病院内や支部会など小から中規模のデータベース、外科系学会が主導するナショナル臨床データベース(NCD)、国が行うがん登録など症例登録は様々なレベルで実施されている。症例登録データベースの目的の多くは対象疾患におけるアウトカムの改善であろう。
少数症例を少数グループで行う場合には多少複雑であっても多くの項目が登録可能であるが、登録規模が大きくなるに従い用語の整理、登録項目、登録方法、登録締切など課題は少なくない。
本セッションでは各グループで行われているデータベースの目的、対象、項目内容、集積方法、登録締切の時期、活用事例やデータ公開・共有範囲などを示していただき、その利点と課題を議論したい。

ワークショップ「抗血栓薬治療中における腹壁ヘルニア手術(鼠径部ヘルニア以外)」

マネージャー: 井谷 史嗣(広島市民病院)

本邦においては近年高齢化が進み、冠動脈ステントなどのために抗血栓薬内服中の手術症例がますます増加傾向にあります。腹壁ヘルニア手術に関しては影響が少ないという報告がある一方で、出血性合併症が多くなるといった報告もあり一定の見解に至っていないのが現状であり、さらに最近のeTEPなどでは剥離範囲が広いため出血した際の影響も大きいことが予想されます。このセッションでは抗血栓薬内服中の腹壁ヘルニア修復に関して、安全性、有効性を考慮した場合、どの部位のヘルニアにどの術式が望ましいか、また抗血栓薬の中止再開など周術期管理などに関しても論じていただき、一定の方向性を見出すことができればと考えています。さらにディスカッションでは、出血や血栓症で非常に治療に難渋した症例に関しても言及できればと考えています。(症例報告可)

一般演題

サージカルフォーラム(SF)「術後早期合併症の経験と対策」

マネージャー: 井出 義人(JCHO大阪病院)

ヘルニア手術は患者のQOL向上のための手術であり、完成度の高い良質な手術が望まれる。他方、手術合併症をゼロにすることは難しく、合併症を起こさない工夫、起こったときに重篤化しない工夫が重要である。鼠径ヘルニア手術(前方、腹腔鏡、ロボット)、腹壁瘢痕ヘルニア手術で経験した術後早期合併症を提示していただき、対処法、起こさない工夫等を議論し、経験を共有することで、より安全なヘルニア手術発展の一助となることを期待したい。

サージカルフォーラム(SF)「成人鼠径ヘルニアへのLPECの適応」

マネージャー: 諸富 嘉樹(北野病院)

成人の鼠径ヘルニアにも外鼠径ヘルニアが存在するが、その根治術には壁補強が付加されることが多い。しかし腹膜鞘状突起の遺残を原因とした外鼠径ヘルニアならば成人でもヘルニア嚢の単純高位結紮のみで根治するはずである。どのような成人外鼠径ヘルニアであれば、小児と同様のLPECで根治できるかを考察したい。成人でもLPEC手術で根治する条件を、鼠径ヘルニアのタイプ(ヘルニア門のサイズ、位置等)、患者の年齢・性別などから考察することを望む。

サージカルフォーラム(SF)「緊急企画:メッシュ留置後に認められた不定愁訴の検討」

マネージャー: 植野  望(済生会吹田病院)

鼠径ヘルニアの治療において、メッシュを使用することにより再発が大幅に減少した。その反面、感染症、他臓器への迷入、慢性疼痛などの局所合併症は広く報告されている。
その中で、欧米では2011年にShoenfeldとAgmon-Levinによって報告された、"adjuvant"によって誘発される自己免疫症候群(ASIA)に関連付けた議論が既になされている。メッシュ留置に起因するASIAでは、骨盤痛、排尿障害、排尿障害、排尿障害をはじめ腰痛、倦怠感、記憶喪失、気分のむらなど多岐にわたる症状を来す、と報告されているがまだまだ不明な点は多い。メッシュ留置後に説明のつかない不定愁訴を訴える症例の経験があった、もしくは現在対応に苦慮しているなどの経験があれば、提示いただきたい。